平安時代中期、今より1000年も前に誕生した「源氏物語」。
主に物語の主人公である光源氏の栄華と苦悩の人生を描いたこの作品は、
約100万文字、400字詰め原稿用紙約2400枚に及ぶ長編で、
「世界最古の長編小説」と評価する専門家も少なくないようです。
動画は1987年に公開されたアニメ映画、「紫式部 源氏物語」ですが、
この映画への評価・意見よりも、原作への言及が多かったので、
そちらのほうをメインに外国人のコメントをまとめてみました。
動画は
こちらから
■ ちょうど原作を読んでるところだけど、傑作!
全部で53巻あって、今は12巻を読んでるところだよ。
アメリカ ■ 中間試験の為にこの動画観てるのは私だけかな。
アメリカ■ どういうこと?
どうしていきなりユウガオから始まってるの?
私が好きなストーリーだけど、最初の話ではないでしょ。
キリツボだって重要な話だし、
そして次にフジツボが始まるんじゃ。
国籍不明 (※藤壺=「桐壺」と「帚木」の間を補う補作)
■ 日本の歴史が大好き。
時々間違った時代、場所に生まれらのでは、って気になる。
+14 韓国■ 主人公のゲンジは、タイラと有名な合戦を繰り広げた、
ミナモト一族の祖先なんだよね。
両軍の戦いは、天皇を含め、多くの犠牲者を出したものだった。
アメリカ■ 原作をかなり駆け足で追ってる感じだね。
だけど80年代のアニメとしてはよく出来てると思う……。
シンガポール■ あの時代の耽美的な文化は美しいものだろうと思う。
でもその為に力を失って、結局サムライの時代になってしまった。
国籍不明 ■ ゲンジが女性みたいに描かれててウケるw
いや笑っちゃいけないトコなのかもしれないけど、面白くて。
それ以外はよく出来てると思うよ。
アメリカ ■ 笑うトコじゃないんだけどね。
ヘイアン時代は美が重んじられた時代だったから。
日本では今でも当時と同じような美の理想像があるわけで。
アメリカ■ アニメ「イヌヤシャ」の服装はヘイアン時代のものなんだよね。
源氏物語の登場人物たちはみんな貴族だから、
服装が似てるのは理解できる。
女性の物はジュウニヒトエっていって、
12枚重ねて着るんだよ。
+20 アメリカ ■ 12枚重ね -_-
たぶん私じゃ4枚でも動けなくなる。
でもどうやってその状態で生活してたんだろ。
信じられない……。
国籍不明■ あれー、evening faces(夕顔)から始まってる……。
アメリカ ■ ムラサキシキブの作品がアニメ化されてるなんて……。
間違ってなければ、源氏物語は世界初の小説なんだよね。
ラトビア ■ そうそう。そして極めて複雑な小説でもある……。
国籍不明 ■ シェアしてくれてどうもありがとう。
やっぱムラサキ自身の言葉で書かれてるわけだから原作がベストだけど、
この作品も惹きつけられるし、原作の雰囲気をうまく描けてると思う。
国籍不明■ どうもありがとうございました!(原文ママ)
本当に、信じられないくらいハッピーな気持ちになれました。
凄く興味深くゲンジの世界を描写してるし、作画も美しい!
アメリカ■ 途中で気づいたけど、これムラサキ・シキブの話か。
+10 国籍不明 ■ 当たり!
彼女の作品は世界で初めて作られた小説なんだよ。
アメリカ ■ ありがとう、本当にどうもありがとう!
Domo arigatoooo!
ゲンジモノガタリが本当に大好きだから!
+4 インドネシア■ ムラサキ・シキブの小説が本当に大好き。
彼女の作品を読むたび、
1000年前の物語って事実が信じられなくなるの。
イタリア ■ っていうか何で男の方も口紅をしてるんだろう。
国籍不明 ■ あの時代は性別に関係なく化粧をしてたんだよ
(日本の色んな伝統舞踊の世界でもそう)。
+16 アメリカ ■ フランス人も時代によってはそうだったらしいね。
アメリカ ■ ゲンジの本命はおそらくムラサキ(紫の上)だったんだと思う。
僕個人としてはフジツボが好きだけど。
だって、完璧な女性として描かれてるだろ。
国籍不明■ 読書感想文を発表する授業であらすじを説明するの楽しそう。
「これはゲンジの物語で、彼は女性の後を追っかけてばかりいます」
+3 フィンランド ■ これは1000年前の話だ。
あの時代からすれば、ゲンジの言動は異常ってわけじゃない。
+31 アメリカ■ もうブシのことは忘れよう。
ゲンジの時代のほうがもっと面白い。
+4 国籍不明■ 紫の上の乳母がショウナゴンなの?
シキブ-sanが乳母に文芸上のライバルの名前を付けたのは面白い。
+3 国籍不明■ 結局、ゲンジは誰のことを本気で愛してたんだろうね。
国籍不明 ■ ゲンジが自分の欲望に忠実だったのは確かでしょ。
この小説は人の心理を良く捉えてる点において、
時代の遥か先を行ってると思う。驚嘆に値する作品だよ。
アメリカ 動画に寄せられたコメントはほとんど外国人からだったのですが、
原作を読んでいるor読んだことがあるという方が結構いました。
物語が進むにつれ、恋多き光源氏への非難が外国人から高まっていましたけど、
「子供に見せる作品ではない」という批評は室町の時代よりあったそうです。
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