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明治時代に細々と武芸を伝えていった人々こそが真の意味での最後の侍といえるだろう。実際にお武家さまの家に生まれて本物の武芸を継承していた人たちの最後の世代だったわけだから。直心影流の薙刀の園部秀雄の逸話などを読むとそう思わざるを得ない。 もちろん彼ら劍士の精神は例えば昔、日露戦役において、『独眼龍』と呼ばれた片眼の勇將、伊達政宗が居た仙臺から、満洲へ出征していった昔ながらの勇壯不屈なる東北健兒から成る黒木軍中の第二師團の中にも勇敢な歩兵第四聯隊などにも受け継がれていたのであった。 たとえばその將校の中には『劍道の名人』と呼ばれる靑年士官、陸軍歩兵中尉三浦眞、少年時代から劍道を学び、太刀を取っては鬼神の如く、聯隊中の士官も誰一人として、三浦中尉に及ぶ者はない。出征する時に、三浦中尉は、仙臺陸軍幼年學校の劍道の教官、佐野先生から、一振の名刀を贈られた。 『これは、三浦中尉、近江守繼平(つぐひら)が鍛へた一刀だ。お別れに差上げる。日頃のお手並を戰場で十分に お振ひ下さい』 と、佐野先生から天晴れ名刀を渡されて、三浦中尉はかたじけなくおし戴いた。 『有難う存じます。この一刀をもつて、先生が御一緒にゐられると思ひ、二人力にて敵陣へ突入ります。御免!』 と、拔き放つた繼平の名刀、切尖から鍔元まで晃々たる白刄(しらは)は、武士の魂そのまヽに輝いてゐる。 三浦中尉はニツコリと微笑して鞘にをさめると、もう一度、おし戴いた。 この繼平の名刀を、軍刀に仕込んで出征した三浦中尉、今や弓張嶺の大夜襲に加はつた。夜襲は弾丸の戰ひではない。白刄(はくじん)と白刄の突撃戰だ。 ----時は來れり! 今夜こそ!!! 鍛へに鍛へた日本劍道の魂と腕、磨きに磨いた繼平の一刀、仰げば月下の弓張嶺は、こんもりと黒くそびえてゐる。右に左に遠く銃声が聞える。高粱の陰から陰へ第四聯隊は今しも山の下へかヽつた。三浦中尉は第七中隊に加はつてゐる。 ---敵近し! スラリと中尉は繼平を拔放つた。刀身に月光きらめいて、夏なほ寒し。
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